2013年2月22日金曜日

「少人数制」と「小人数制」のどちらが正しい表記か?

「少人数制」「小人数制」のどちらが正しい表記なのかという問題がある。

 それに答える前に、それぞれの対義語(たいぎご)を検討しよう。「少」と対(つい)になる漢字は、「多少」ということばからわかるように「多」である。

 一方、「小」と対(つい)になる漢字は「大小」ということばがあることから「大」である。

 また「少数(しょうすう)」に対しては「多数(たすう)」という語(ご)がある。となると、「少人数制」の対義語は「多人数制」となるが、「多人数制」ということばは使われない。

「小人数」は「こにんずう」と読むのが正しく、「しょうにんずう」ではない。「小人数」の対義語は「大人数(おおにんずう)」である。

 このような混乱が生じたのは、元来(がんらい)、江戸時代の寺子屋での教育は「少人数制(しょうにんずう)」「小人数制(こにんずうせい)」が当たり前だったからである。

 第2次世界大戦後に「団塊(だんかい)の世代」が登場して、大人数(おおにんずう)で授業を行なうのが当たり前になり、大手予備校でも、1クラス200人が当たり前になった。同じ受講料であれば、大人数で授業を行なえば、そのほうが儲(もう)かる。

 大人数制(おうにんずうせい)では落ち零(こぼ)れる生徒が出てきて、尚且(なおか)つ、大人数制では成績を上げることができない予備校・学習塾が「少人数制」を謳(うた)い始めた。

 ところが、「多人数」ということばがなく、「大人数(おおにんずう)」ということばがあるのだから、「少人数制」ではなく、「小人数制」とすべきだと考えて、そうしている大手予備校が出現(しゅつげん)した。どうも、「しょうにんずうせい」と読ませたいらしいのだが、これは「こにんずうせい」と読むのが妥当(だとう)であろう。

 もともと、「少人数制」「小人数制」であったものが、「多人数制」「大人数.制」になり、改(あらた)めて、少ない人数の生徒を対象に授業を行なう制度に名称を与えようとした結果、以上のような混乱が生じたのである。

 当校では、「少人数制」「小人数制」のうちのどちらの名称を使っているかって?

 少数精鋭制(しょうすうせいえいせい)だよ。

 あ、嘘です。ほんとは、個別対応型です。

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和歌山県橋本市出身。世界文化遺産である高野山の麓です。
和歌山県立橋本高等学校を経て、早稲田大学第一文学部哲学科哲学専修卒業。
B型Rh+。天秤座。家紋は「丸に九枚笹」。
大叔父(おおおじ)は精鋭集団である帝国陸軍航空審査部所属で、「キ61(きろくいち)の神様」と呼ばれた坂井雅夫少尉。キ61は三式戦闘機「飛燕(ひえん)」のことである。

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