2013年2月9日土曜日

マレーシアの歴史教育は1945年以降だそうで、英国の中学生は1815年以降の歴史しか学ばない。

 英国では、曾(かつ)て、中学生は、中学校卒業時にO(オー)レベルO-levelという試験を受けた。Oはordinary(普通)の頭文字である。

 O-levelが実施されているときに、その参考書に目を通したことがある。

「歴史」の出題範囲は、1815年から始まっていた。

 1815年といえば、ナポレオン軍がウエリントン公爵率いる英国・オランダ連合軍ならびにプロイセン軍に敗れ去ったワーテルローの戦いthe Battle of Waterloo / Bataille de Waterlooがあった年である。

 英国の中学生は、「栄光の大英帝国の歴史」しか習わなかったわけだ(今はどうなのは、知らないが)。

 そういえば、随分(ずいぶん)と以前のことだが、渋谷区中目黒に「1066」というイングランド料理専門店があった。従業員全員がイングランド人らしかった(もしかすると、ウエールズ人やスコットランド人などがいたかもしれない)。電話をかけても英語でしか応対しない。

 店の名前である「1066」は年号に由来(ゆらい)する。

 1066年には「ノルマン征服」Norman Conquestがあった。征服された年号を店名にするという発想が理解できなかったが、店主がノルマン人の末裔(まつえい)だと考えると納得(なっとく)できなくもない。また、店の説明によれば、「ノルマン征服」以後、いかなる民族にも侵略されていないから、記念すべき年なのだという。

 ま、実際、1066年以前となると、イングランドには、なにかと侵略(しんりゃく)ばかりされている惨(みじ)めな歴史しかないからなあ。


 さて、マレーシアでは、歴史教育が1945年から始まる。名目上は、歴史資料(史料)がないからだという。

 しかし、英国に残っている史料から、ある程度のことは推(お)し量(はか)ることができるはずである。それもしないというのは、したくないからであろう。

 イングランドと同じで、植民地時代の悲惨(ひさん)な歴史を子どもには教えたくないんじゃないかな。

[追記:ちょっと訂正。マレーシアの中学校の歴史教科書は、昭和16年(皇紀2601年)12月8日の帝国陸軍のコタバル上陸から始まるそうだ]


 そういえば、ベルギー王国は、スペインに支配されたり、オーストリアに支配されたりして、1815年にネーデルラント連合王国となり、1830年にネーデルラント連合王国から離脱し、独立し、これをオランダが承認したのは1839年だった。

 あるとき、ベルギーがスペインのような、ヨーロッパの中では工業が遅れている国(スペインには産業革命がなかったんだぜ)の植民地だったと高校の世界史の教科書に書いてあるのを読んで、びっくりしたことがあるとベルギー人女性に話したところ、私がそのことを知ったのは大学に進学してからなのに、日本の高校では細かいことまで歴史の授業で習うんだと、これまた、びっくりしていた。

 そのベルギーも、コンゴを植民地にし、過酷な収奪によって、2500万人の人口が1500万人に激減した。


 オランダもスペインの植民地だったが、1568年に独立戦争が勃発(ぼっぱつ)し、独立を正式に承認されたのは、1648年のことだ。

 オランダは350年近くに亙(わた)ってインドネシアを植民地支配した。



 侵略(しんりゃく)された惨(みじ)めな歴史しかない国が力を持つと、植民地を築(きず)いたり、好戦的になったりするような気がする。

 今の支那がそうだ。

 支那の歴史には「征服王朝」Dinasty of Conquestという用語があるくらいだ。遼(りょう)・金(きん)・元(げん)・清(しん)の4つの王朝である。また、「浸透王朝」と定義される五胡十六国(ごこじゅうろっこく)や北朝もある。

 因(ちな)みに、ヨーロッパではノルマン征服による王朝は征服王朝と呼ばれることが多い。

 万里(ばんり)の長城(ちょうじょう)があるが、あんなものを構築(こうちく)しなければならないほど、戦争に負け続け、侵略(しんりゃく)され続けた歴史があるからだ。匈奴(きょうど)かなにかの夷狄(いてき)に万里の長城を破壊され、結果的には、やはり、侵入をゆるしている。

 支那は、現在、内モンゴル自治区でモンゴル人を、ウイグル自治区でウイグル人を、チベット自治区でチベット人を虐待(ぎゃくたい)している。ブータン王国との国境線を移動させ、ブータン王国の土地も奪(うば)っている。また、フィリピンやヴェトナムの島を強奪(ごうだつ)している。

 英国にしろ、支那にしろ、こういうのを目にすると、まるで小学5年生の苛(いじ)められっ子が小学3年生を苛(いじ)めているように見える。こんなカッコの悪いことはないんだけど、自覚はないようだ。


 どこかの国とは違って、捏造(ねつぞう)した歴史を教えるよりはよっぽどいいんだろうけど。

 尚(なお)、日本の歴史教育の凄(すご)いところは、石器時代からちゃんと教えているところだ。多少の意図的な省略や歪曲はあるにしても。

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和歌山県, Japan
早稲田大学第一文学部哲学科哲学専修卒業、「優」が8割以上で、全体の3分の2以上がA+という驚異的な成績でした。大叔父は競争率180倍の陸軍飛行学校第1期生で、主席合格・主席卒業にして、陸軍大臣賞を受賞している。いわゆる銀時計組であり、「キ61(三式戦闘機飛燕)の神様」と呼ばれた男である。苗字と家紋は紀州の殿様から授かったものである。

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