2012年11月30日金曜日

「練馬大根(ねりまだいこん)」を登録商標にした和菓子屋

 東京都練馬区富士見台2丁目18番13号にある御菓子司・木村屋では、随分(ずいぶん)と以前のことだが、「練馬大根まんじゅう」が売られていた。意外とウケがいいので、なにかの折(お)りには、それを買って、手土産としていた。
 ところが、ある日、「練馬大根まんじゅう」が「大根まんじゅう」と名称を変えていた。
 店員に訊(き)いたところ、知らない人がやって来て、法律上、「練馬大根」の名称を使ってはいけないと説明されたという。
 そのときは、そのまま、練馬区役所が「練馬大根」ブランドを統一的に管理しようとでも考えているのかなと思っただけだった。

 昨日、「練馬大根まんじゅう」という名称を禁止された和菓子屋の話を当校の生徒たちにした折(お)りに、ウェブで「練馬大根まんじゅう」で検索してみた。
 東京都練馬区大泉学園町1丁目12番2号にある「練馬大根最中本舗(ねりまだいこんほんぽ)・栄泉」が和菓子に関して「練馬大根」を登録商標にしていた。栄泉は、たぶん、「えいせん」と読むのだろうが、ウェブサイトでは確定できなかった。もしかすると「さかえいずみ」と読むかもしれない。
 その「栄泉」では「練馬大根最中(ねりまだいこんもなか)」「練馬大根まんじゅう」「練馬大根ようかん」「練馬大根物語 麦こがし」を販売している。

「練馬大根ようかん」では、練馬大根を使用しないこともあるとウェブサイトに明記してある。
「練馬大根物語 麦こがし」に到(いた)っては、麦こがし(関西弁では、はったい粉)の生地(きじ)に包まれた漉(こ)し餡(あん)の中に大きな栗(くり)が入っているだけのもので、どこが「練馬大根」なのか理解に苦しむ。

 以上のことがわかったので、それを当校の生徒たちに話したところ、小学生から高校生までの反応はほぼ同じであった。

「練馬大根」のようなごく普通のことばを、和菓子限定であるとはいえ、商標として登録し、同業他社に使えないようにして、自分だけが儲(もう)けようとすることについて、小学生から高校生のうちの生徒の反応はつぎのとおりであった。

卑怯(ひきょう)である。
決して褒(ほ)められることではない。
いくらなんでも、それはないだろう。
自分なら、そんな恥(は)ずかしいことはできない。
栄泉の経営者の子どもが(苛(いじ)めに遭(あ)うのではないかと)かわいそうである。
「正義」というものがわかっていない者が経営者にいるらしい。
もしかすると、もともとは日本人ではなかった人ではないのか?


 お天道(てんとう)さまは見ている。それがわからない人間だけが、アメリカ的商売をしてしまうのだろうな。
 日本では、少なくとも江戸時代からの家柄(いえがら)がよければ、そういうことはしない場合が圧倒的に多い。

 当校では栄泉の練馬大根まんじゅうの不買運動に励(はげ)むことにした。もともと、だれもそこのまんじゅうは買っていなかったのだけれども。

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和歌山県, Japan
早稲田大学第一文学部哲学科哲学専修卒業、「優」が8割以上で、全体の3分の2以上がA+という驚異的な成績でした。大叔父は競争率180倍の陸軍飛行学校第1期生で、主席合格・主席卒業にして、陸軍大臣賞を受賞している。いわゆる銀時計組であり、「キ61(三式戦闘機飛燕)の神様」と呼ばれた男である。苗字と家紋は紀州の殿様から授かったものである。

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