2009年5月12日火曜日

Vanilla NinjaとTokio Hotel

 ある事情から、ガール=バンドの歴史的位置づけを調べていたら、Vanilla Ninjaというバンドがあった。エストニア出身の女性バンドだ。エストニア・ドイツ・オーストリア・スイス・ポーランドなどを中心に、人気のあるバンドらしい。エストニアはバルト3国のひとつで、ロシア・ラトビアに隣接し、海を挟んでフィンランドに面している。
 それにしても、なぜ、Ninjaなんだ。Vanilla Ninjaって、日本語に訳すと「バニラ忍者」だ。vanilla(ヴァニラ)の和名を調べたら、「バニラ」だった。トマトの和名が「赤茄子(あかなす)」であるように、おもしろい和名があればいいのにと思った。中国語なら、漢字だらけで訳せるぞ。「香草蘭忍者」となる。女の子バンドとは思えない名前になってしまう。
 なお、va-nil-laは第2音節に強勢(いわゆるアクセント)がおかれる。アクセント問題で、たまに出題されるよ。
 祖国エストニアではVanilla Ninjaというアイスクリームが売られている。
 こんなバンドだ。



 題名のとおり、なにかあると'Liar!'(嘘つき!)と叫んでいる。
 Dangerzoneという曲のヴィデオクリップでは、「賭場(とば)」という日本語の貼り紙が登場する。日本のマーケットを意識しているらしい。
 バンド名だけで、思いっきりストライクが入ってしまった。
 で、こういう動画もあるよ。


 ここ数年で、バンド名だけでストライクが入ってしまったものでは、ほかに、Tokio Hotelが挙げられる。「東京ホテル」と日本で呼ぶのかと思いきや、「トキオ=ホテル」となっていた。「東京旅館」とか、「東京飯店」「東京賓館」などでもいいと思うんだけど。
 ドイツの少年4人で結成されたバンドだ。20万枚売れれば大成功とされるドイツ音楽業界で60万枚を売り上げたことがある。日本の音楽市場の規模に換算すると300万枚売れたようなものである。
 ヴォーカルは、わざわざ、漆黒の髪に染めている。一般的な日本人よりも黒い髪だ。奇妙な印象を抱いてしまう。これを見ると、欧米人が茶髪の日本人を目にしたときに抱く印象というものが、少しはわかるのではないだろうか?
 なお、ho-telも第2音節に強勢がおかれる。高校受験のアクセント問題で出題されることがなくもないよ。


 英語の題名はMonsoon(モンスーン)だが、ドイツ語の題名はDurch den Monsun(モンスーンを越えて)だ。Durch den Monsunを英語に直訳すると、Through the Monsoonである。
 映像を見ると、若い女の子に人気があるというのも理解できる。たぶん、ゴスバンドとかいうものに分類されるんだろう。バンド名に「東京」を入れたのは、「日本語がかっこいいから」という理由によるものだそうだ。

 個人的に「東京」も「忍者」も、さほどかっこいいとは思わないのだけれど。
 日本って、人気者だな。

 Tokio HotelもVanilla Ninjaも、いずれも、英語のアルバムも出している。世界市場を考えると、英語で唄うことは必須なんだろうな。
 それに、ロックは、強弱で話す英語のような言語に適した音楽だということもあるんだろう。
 ドイツ語は子音が多すぎて、歌には適していない。子音には音の高低がないからだ。ドイツ語でオペラを聴くと、曲によっては、相当な数の子音をとばして発音している。歌詞を知らないまま聴くと、何を言っているのか、さっぱりわからないときがある。英語も子音が多くて、唄うのに適した言語だとは思わないけど。唄うに適しているのは、イタリア語や日本語だろう。

    

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早稲田大学第一文学部哲学科哲学専修卒業、「優」が8割以上で、全体の3分の2以上がA+という驚異的な成績でした。大叔父は競争率180倍の陸軍飛行学校第1期生で、主席合格・主席卒業にして、陸軍大臣賞を受賞している。いわゆる銀時計組であり、「キ61(三式戦闘機飛燕)の神様」と呼ばれた男である。苗字と家紋は紀州の殿様から授かったものである。

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