2009年5月24日日曜日

冷房導入闘争を学生運動家たちが始めたことがあって……

 その昔、早稲田大学文学部に冷房がなかったとき(今、冷房があるのかどうかは知らないが)、学生運動家たち(いわゆる革マル派)が、「冷房導入闘争」と始めようとしたことがあった。
 学費値上げ闘争でさえ、私は理解できないでいたから、「冷房を入れろ!」なんて要求で当局側と闘争をしようというのは、なんの意味があるのだろうかと思った。
 闘争目標があまりにもしょぼいので、この時点で駄目だと思ったが、一般学生には「冷房は、ないよりは、あったほうがいいかな」と思う者がいなくもなかった。
 ビラを読むと、確か、こんなことが書いてあった。

専修大学は、全室冷房が完備されている。早稲田に冷房がなくてどうする!

 神田にある専修大学は、ビル街にあるビルみたいなもんなんだから、冷房は必要だろう。周辺に自然の多い早稲田では、冷房がなくても、なんとかしのげる。よそと較べてもしょうがないと思う。

 この闘争(というほどのものではないが)は、ビラをまいた翌日には、一気にしぼんでしまった。
 一部の教員が、授業中に、「私なら、冷房導入には断固と反対する。冷房がないから、学科・専修によっては、6月中に実質的な夏休みになるのに、冷房があると、『暑くないから勉強できるだろう』となって、7月いっぱいまで授業・試験があるようになったら困る。断固反対だ」というようなことを言ったので、冷房導入運動に共感する学生が皆無になった。

 冷房があることよりも、授業がないことを学生たちは望んだのである。ついでに、教員のほうも、7月いっぱいまで授業・試験をやらされてはたまらないと思っていたんじゃないかと思う。

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和歌山県, Japan
早稲田大学第一文学部哲学科哲学専修卒業、「優」が8割以上で、全体の3分の2以上がA+という驚異的な成績でした。大叔父は競争率180倍の陸軍飛行学校第1期生で、主席合格・主席卒業にして、陸軍大臣賞を受賞している。いわゆる銀時計組であり、「キ61(三式戦闘機飛燕)の神様」と呼ばれた男である。苗字と家紋は紀州の殿様から授かったものである。

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